COLUMN
No.34
続・大人になったらなりたいもの 2005/05/30
私の少年時代の、『大人になったらなりたいもの』は、ずばり、『建築家』。小学校の時の卒業文集に書いてある。ちなみに、尊敬する人は『父』と書いてある。
私の場合、家業が工務店だったので自然な流れといえば自然である。小学生ぐらいの頃から、学校が休みの日に現場に連れて行かれた。中学生か高校生の頃には学校を休んで現場の手伝いをした記憶もある。親父は意図していたんだろうが、事あるごとに息子を現場に連れて行っては墨出しの手伝いや、現場の片付けなどをさせた。結局、男兄弟3人とも、工務店を一緒にやることになったのだ。
親父がそのように仕向けたとも思えるが、自分自身でも、『大人になったらなりたいもの』はプロ野球選手でもなく、パイロットでもなく、『建築家』だった。
一番身近な職業だった。小学校の頃から工作は好きだったので、「ものづくり」を職業にしていただろうとは思うけれど、家業が修理工場であれば、多分、修理工場のオヤジを目指していただろうとも思う。
だけど、やっぱり『建築』はいい。『建築』って、個人の意志を入れ込んで反映させられるもので、最大のものじゃないかと勝手に思っている。土木は個人の範疇をこえているし。施主の意思、設計者の意思、施工者の意思、それぞれの意思をその建築にぶつけ、何もない更地にとてつもないものを建て、それを舞台に人々が生活をし、そこでドラマがうまれる。そして、時間の経過とともにそこにあり続け、自分が死んだ後の後世にも実物としても、そこで生活した人々の記憶の中にもいつまでも残る。
そんな建築を、自分が生きた証として残したい。
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