COLUMN
No.33
先日、第一生命が 『大人になったらなりたいもの』 として全国の少年、少女にアンケート調査をした結果が発表された。
男子の1位が「野球選手」、2位が「サッカー選手」。いつの時代でも少年はスポーツ選手にあこがれるんだなあ、としみじみ思ってみたけれど、意外にも「大工さん」が4位に。調査結果を見てみると、1990年以降、ほぼ毎年トップ10にランクインしていて常に5位あたりをキープ。98年にはなんと1位になっていた。
ホントに意外だった。
野球選手やサッカー選手のように、テレビなどでの露出度が高く、花形イメージの定着している職業が上位にあるのはわかる気がするが、「大工さん」って、子供たちは何を見て、何をイメージしてなりたいと思っているのかがイマイチわからない。「大工さん」が出ているテレビってあったっけ?
キムタクが「大工さん」を演じたドラマってあったっけ?近所での工事現場を見て、更地から家が出来上がっていく過程を何気なく見ていて、ものづくりに何かを感じているのだろうか。
私も、現場を管理していてつくづく思う。「大工さんになれたらいいな」と。今の私は、設計をして、自分で現場も管理して、ちょっとした些細な作業は自分でするけれど、ノミやカンナ、ノコギリを持って空間を作り上げることはできない。特に、木造住宅の場合、心地よい、すがすがしい空間を作り上げるのは、そういった効果を狙った設計もさることながら、大工さんの腕にかかっている部分が大きい。
そういったすばらしい空間を作り上げる大工さんが、今の子供たちの中から出てきてくれることを期待したいし、もっともっと子供たちを感動させる空間をつくって「大工さんになりたい」と言わしめるように、日々精進しなければ。
今のところ、設計だけでも相当に奥が深いし、それだけではなくて現場管理までやろうとすると手一杯です。でもホント、設計もやって施工全般を管理して大工仕事も自分でやってなんてできれば、理想の建築家です。あ、でもこれって、大工の棟梁はすべてこなすんだよなあ。
やっぱり、『大工さん』 はすばらしい。
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