COLUMN

No.27
こだわりすぎない 2005/03/27

 友人たちに言われるのだけど、私は「こだわり屋」らしい。

 当の本人は、本当の「こだわり屋」だとは全然思っていないのだが、言うなれば、自分の気になるところだけにこだわる、「自己中こだわり屋」だろうか。まあ、人それぞれ、多かれ少なかれこだわりはあるはずだけど。設計者でもお施主さんでも、ある材料や機器の選定をするときには、少しでも性能のいいもの、自分が気に入ったもの、を選びたいのは当然だと思うけど、それが行き過ぎると「変なこだわり」となってしまって、他が悪く見えたり、それしかないと思い込んだりしてしまう。 圧倒的なシェアを持ったメーカーの材料や製品は、多くの人に支持されているということでの安心感はあるけれど、かといって、2番手の材料や後発メーカーが「良くない」のかと言えば、そうではない場合も多い。逆に後発メーカーなどは後から出すだけに、性能としては同等以上であったり、価格を抑えていたりとメリットも多い。これは建築だけに限らず、家電でも日用品でも同じ。

 高い買い物となる住宅では、いろいろとこだわりたくなる部分も多いが、設計時点で、一歩引いて、どうしてもこだわる部分と、そんなにこだわらなくてもいい部分との選別をしておいた方がいい。「そんなにこだわらなくてもいい部分」があると、かえって視野が広がるので、工務店や建材店の棚卸し品で「お値打ち品」が出てきたり、古い型番の在庫品で性能の良いものを格安に提供してくれたりすると、「お得」にもなるし、もし、工事中に追加金額が発生しても、「こだわらなくてもいい部分」での仕様の見直しで追加分の金額を捻出したりもできる。

 ちなみに私の「こだわり」のひとつとしては、『トイレはキレイに』。
トイレがキレイだと、他の部屋が汚かったとしても、「他の部屋は掃除する前なのかな?」と肯定的に考えてみるけど、トイレが汚くて、部屋が汚いと、「こいつ、美的感覚がないな?」なんて思っちゃったり。「汚れるべくして汚れるトイレがキレイ」ってポイント高いと思いません?

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