COLUMN

No.53
要領の良さ 2008/04/09

 突然ですが、「要領がいい」って良いことですか、良くないことですか?
一般的には、「要領がいい」のは良いことだと思われていることと思います。時間的効率が良い、少ない労力で一定の成果を上げるから良い、とか思いますね。

 私は、どちらかと言うと「要領が悪い」ほうです。1人前の成果をあげるのに、1.5~2人前の動きをしているのです。
でも、大学時代に、同学年で一番「要領のいい」ヤツに言われたことが今でも頭の片隅に残っています。 その彼(Kくん)に言われたのは、
「オレ(Kくん)は要領がいいかもしれないけど、手のひらからこぼれおちているものも多い。お前(田嶋)は要領悪いけど、一つ一つを確実に手にしているからいいんだよ。」といった内容のことば。

 あっ、そうなんだ。って妙に納得してしまいました。


『確実に手にする』。


 要領が悪くても、結果がなかなか出なくても、他人からは見えない自分自身の中では確実に膨らんでいる。そう思うと、要領が良くないこと、結果が出ないことって悪いことではないのかなと思います。

 いまの時代、「結果がすべて」という考えも多いです。たしかに結果を出すのは必要ですが、 プロセスを踏んでいない結果はまぐれでしかなく、2度、3度と結果を出し続けることのほうがもっと大切なような気がしています。だから、1度で結果が出なくても、確実に何かを手にしたのであれば、自分自身の中ではそれで良しです。要領よく結果を出すこと自体が重要なのではなく、確実に結果を出せる力をつけることの方がずーっと大切なような気がしています。

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